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このところ、日本中で大地が揺れています。 どこに住んでいても大地震に見舞われる不安は消えません。
地震がいかに人智の及ばない自然現象でも、これまでの被災の教訓を活かせば、ずいぶん被害を少なくすることができます。ぜひ、家づくりに役立ててください。
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弱点が狙われる
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地震が、ガ〜ンと家を襲ったとき、地震の力は一瞬にして、その家の弱いトコロを見つけ出して、集中的に攻撃します。 例えば、腐った土台、窓ばかりの壁、無理な格好の部分などです。そういう弱いところがあれば、他がいくら強くても、ここにガッと力が集中して、一番弱いところが破壊され、次々に弱くなったところに連鎖してアッという間に被害が全体に広がります。
だから地震が来る前に、先に弱いところを見つけて手当をしておけば、地震の力が弱い相手を捜し出すのに手間取って、そのうち揺れが納まってしまうということ。
これが、地震対策の急所です。
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団結の力
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変形に耐えられなかったモルタル壁
抵抗力とバランスが足りずに崩れた1階
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地震に対抗するには、一部だけを補強金物などで強くしても効果ありません。
横暴な地震の力には、家全体がひとかたまりになって抵抗しないと負けてしまいます。ひとりのエースがいくら優秀でも、サッカーや野球では勝てないのと同じです。なぜかというと、他の部分がいくらがんばっても、弱い部分があるとそこが簡単にはずれたり変形したりしてしまうからです。
変形についていえば、たとえば土壁などの場合、だいたい1/150(1m50cmの背の高さで1cm)程度傾くとひび割れがバシッと入ります。一旦ひび割れが入ってしまうと、その壁には当初の耐力が無くなってさらに変形を呼んでくずれてしまいます。だからその他の壁を部分的に変形しにくいように補強しても、全体が同じように耐えられないと、その部分から壊れてしまうのです。
だから、そういう変形をし難くして全体の抵抗力を増し、そのバランスをとることで家が地震に強くすることになります。と大切(家づくり事典
> 耐震 >
)です。
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ひとつひとつの部材の能力
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腐っていた筋交い接合部
接合部が抜けた土台と柱
引きちぎられた柱
部材が細いと、梁などとの切り欠きの分、
残りが細くなり耐えられません。
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□ 変形のし難さ
地震に強くする第一のポイントは、変形をし難くするために家の骨組みのひとつひとつの部材が健全で、それらががっちり繋がっていることです。
大敵なのは、結露や湿気で木が腐ること。シロアリも呼んでしまいます。床下や天井裏に湿気がないことは、カビやダニによる健康被害だけでなく、家の健康にとっても大切なこと。部材が腐っていれば、地震には耐えられません。
また、部材どうしバラバラでもいけません。細くて短い部材で骨組みを造り、接合部を金物補強するというのが、昨今の木造住宅。
ほんとうは、建物の四隅の柱や床と軒の四周は、一本の太い材で囲いたい。なぜなら、途中の継目でどうしても残りしろが細くなり、弱くなるからです。内外装や設備ばかりに目を奪われて、骨組みをないがしろにしていませんか?
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壁のバランス配置
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□ バランスの良さ
第二のポイントは、壁を偏らせず、家全体にバランス良く配置することです。
抵抗する壁が家の一方に集まっていると、抵抗がおろそかな方は地震に押されて変形し、壁が多い部分とのねじれが生まれてしまいます。だから、どこでもいいから補強さえすればいいというのは、かえって危険になる場合もありますので要注意。
あくまで、家全体が同じように揺すられてゆがみを同じように分担して耐えるようにするのが大切。 人の身体と同様、いびつな格好ではストレスが溜まり健康を害します。
「楽な姿勢での自然な立ち姿が、いちばん」なのです。
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壁は家を地震で変形しないように抵抗する大切な役割があります。
家が地震に強くなるために、そのバランスの良さが求められているのです。
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