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みんなが望む、長持ちする家づくり。
それは、ストレスフリーの家づくりです。
家自身、息がし難かったり血管が詰まりやすかったり、 妙な格好で固まっていたり足元がぐらついていたりすると、いくら踏ん張っても 長くは持ちません。
家づくりも、人間といっしょ。 楽な立ち姿がもっとも長持ちです。
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息をする家、しない家
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長持ちする家づくりは、腐らせない家づくり。
白蟻被害や鉄部の錆も腐れの一種。腐れを防ぐこと、つまりそれは、 水・湿気対策です。雨水や地盤からの湿気や室内の湿気を、溜め込まないではやく抜くこと。家に息をさせることが、肝心です。
故障と改修 >
1) 床下
防湿フィルムや土間コンクリートを地盤面に敷き込むと、床下に湿気が浸入を防ぐのに効果的。でも万一、床下が結露したり外部から雨が入った場合は抜けにくいという弊害もあります。床下は、少なくとも風の通り道を確保して、袋小路を無くす工夫が必要です。
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水が抜けにくいと…
(竣工6年目のできごと)
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2) 壁のなか
最近の住宅の高気密化で、壁の中の水や湿気が抜けにくく、木がぼろぼろに腐る故障が増えてきています。断熱気密の見方考え方
> だからといって、防水防湿がよりいっそう手厚く工夫されているのですが、家をビニルパックのように隙間なく塞ぐには限度がありますし、防水がまた長年にわたって隙がでないという保証もありません。
家を長持ちさせる秘訣は、もし雨や湿気が壁体内に入り込んでも抜けやすくしておく、フェールセーフの工夫です。
3)屋根裏
屋根裏の換気が充分でないと、主に室内から入り込む湿気が木部を湿らせ、時には結露します。また屋根が防水紙でくるまれ、軒先や軒裏までもモルタルなどで塗り込んでしまったら、天井裏の木材は息ができません。屋根裏には充分な換気が必要です。 換気棟「熱い空気を外に出す」
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血のめぐりをよくする
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人の血管にあたる「配管」に、コレステロールのような汚れや詰まりを付きにくくしたり、万一の時のメンテナンスのし易さが、家全体を長持ちさせることにつながります。
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1) 壁の中や地中の配管
配管はある程度年数が経つと、どうしても取替が必要になります。 土間やベタ基礎のコンクリート下に配管が埋められていれば、コンクリートを掘り起こさないと取り替えられません。事実上の改修不能といっていいまもしれません。
その時のために設備配管は、できるだけ壁の中や地中に埋め込まないようにしておくと安心です(※1)。
それと、排水設備の近辺に、配管掃除口を設けておくことも忘れずに。
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2) あんしん水道管
昔の鉄だけで出来た鋼管では、赤水といって内部に付着する錆が溶け出てくることが良くありました。その点今では、「塩化ビニル管」とか塩ビを配管内壁にコーティングした「塩ビライニング鋼管」とかを使いますが、塩ビという建材や接続部の接着剤の健康や環境への有害性も指摘されています。最近ではその心配のない「ステンレス管」を住宅に使う例も増えています(※2)。
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※1 サヤ管ヘッダー方式といって、壁内部に大きめの管を敷設してその中に樹脂ホースを通
す方法があります。これだと、その後のホースの取替ができます。ただ、配管の取り廻しが難しく、ヘッダーを経由するため経路が少し複雑にならざるを得ない点には注意を要します。
※2 「ステンレス管」はコストが高いという印象がありますが、材料費が少し高いくらいで配管施工費は余り変わりません。何しろ総工費中の給水管工事費の占める割合は、微々たるもの。将来のメンテナンス性や安全性を考えると、かえってお買い得ですよ。
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足元をしっかり
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せっかくりっぱに建てた家でも、足元が緩んできてしまっては、長持ちしません。 同じ基礎や上屋の状態でも歳を経ると、地盤の善し悪しでクタビレ具合も違ってきます。
1) 地固め、足固め
敷地の地盤の善し悪しは、それこそ家づくりの基礎。 裾広がりの基礎を30cm以上は埋め込んで、乱れていない地盤に置き、多少の表面 の土の流出や北国では表面の凍結に影響されないようにしておきましょう(※3)。
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2) 雨対策
屋根や敷地内に降った雨が、地盤や敷地内の土砂を削り流さないよう、排水溝や排水管を整備しておくことは、地盤を守る大切な方法です(※4)。
近辺からの雨水の流入も、家にはよくありません。傾斜地に建つ家づくりなどは、基礎の外にU字溝や浸透管(へちまのような空隙のある管)を埋め込んでおくとうまく雨水を逃がせます。外構にも、長持ちさせるための配慮が必要です。 |
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※3 地盤対策は、基礎をベタ基礎にするだけが、すべてではありません。盛土部分が均等な深さや堅さに締め固められていないと、地盤は雨水の浸透などで、不同沈下(部分部分で沈下具合の違ってしまう地盤故障)を起こします。元々の地山(地盤)に傾斜はなかったですか?まさか建設ガラが埋まってはいませんでしょうね。
※4 最近では温暖化のせいか、各地で集中豪雨が起きやすくなってきました。時間降水量 が50mmを越える雨も珍しくなく、50mmを設計条件にしてきた都市下水も役立たないこともあります。豪雨のとき一時に下水に流れ込まないよう、雨水貯留槽を設けて置くと、雨水を散水や洗車に有効利用できますし、何より都市洪水の抑止に役立ちます。浸透桝などとともに、これからの家づくりのマナーかもしれません。
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