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新築をご希望の場合、予算と敷地から規模を知ることで、具体的な家づくりの緒につくことになります。つまり予算上建築可能な家の規模と、敷地で制限をうける家の規模を比べて、そのうち小さい方を、実現できる家の規模の目安にできるということです。
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1)予算に応じて |
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まずは工事に充当できる額(工事費用)を見込んでから(> 予算と工事費)、その費用で建てられる家の広さ(坪数)を知ります。その坪数は、家の坪単価によって変わります。つまり、坪単価から規模を見定めることになります。
坪単価(t)というのは、建築工事費(W)を広さの坪(A)で割った価格です。つまり、建てることができる坪数(A)は、
A(坪) = W(万円)/ t(万円/坪)
で、求められます。建物の仕様が坪単価(t)ですべて決まるというわけではありませんが、木造住宅を比べるときには、次のような目安になります。
80万円/坪以上 : ゆとり
70万円/坪程度 : 平均的
60万円/坪以下 : ローコスト
たとえば、建築工事費(W)に、1800万円が充当できるとして、坪単価(t)を60万円/坪程度とした場合は、建築できる規模は、概ね30坪
という見当をつけることができます。 |
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2)敷地に応じて |
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敷地によって、できることやできないことがあります。そこに建てることができるだいたいの大きさを割り出しましょう。
敷地の面積によって、建てられる広さが法律で制限されます。
ひとつは、
建坪(建築面積:各階を重ねて上から見たときの最大面積)
で、建築面積の敷地面積に対する割合
建蔽率(けんぺいりつ)
が決められています。もうひとつは、
床面積の合計(延床面積)
で、延床面積の敷地面積に対する割合
容積率
もやはり決められています。
そこで、敷地により建てることができる延床面積(B)は、敷地面積(S)とすると、
B(坪) = S(坪) × 容積率(%)
となります。
これらの面積制限は、役所に行けば教えてくれます。そして、敷地面積から、建てられる延床面積を割り出してみてください。
たとえば30坪の敷地面積で、建蔽率40%・容積率80%の敷地なら、 建築面積は12坪まで。延床面積は24坪までが、その敷地に建てられる住まいの大きさになります。
(これ以外に、斜線制限や壁面後退、採光斜線などもろもろの制限がありますが、それは設計時に確認すればよいでしょう)
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3)規模を見定める
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このように、
「予算」から見定めた<規模(A坪)>と、
「敷地」から見定めた<規模(B坪)>を比べてみて、小さい方が、家づくりの規模の最初の目安になります。
上の例では、予算的には30坪の家が建てられるけれど、容積制限から24坪までしか建てられないことになります。であれば、その差6坪分の建築費(60万円/坪×6坪=360万円)を、坪単価に割り振れば、75万円/坪の単価まで、グレードを上げることができると考えます。
逆に、もし敷地条件から30坪建てられるけれど、それでは予算が足りないので、グレードを下げてみるというふに、おおまかな見当がつけられることになります。 |
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予算や敷地制限と、ご希望の家の広さの折り合いをどのようにつけていくかが、家の設計でのお楽しみ。多くの可能性があるでしょうから、じっくり考えてみてください。
考えて行くにつれ、「わが家の設計」のためのいろいろな希望が具体的になり、そして徐々に整理されていくようになります。 |
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