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住み心地を良くする建物の色や形は、地域の風土によって違います。
強烈な日射しを跳ね返してくれる白っぽい外壁の色、日光や雨を遮る深い軒の出、多雨や豪雪から家をまもる屋根の形、 湿気や熱気を抜く換気棟、風を考えた入口等々。居心地のいい家づくりは、地域の特徴をうまく利用しています。
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家は、<風土>の中に建っています。ショーケースや写真のなかにあるのとは訳が違います。遠い地方や国の風土から生まれた家の形を、全く違う気候風土の地に建てて、居心地が良くなるはずはありません。大量のエネルギーを惜しげもなく使えば、別ですが…。
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人のことには目もくれず自分の好きな色だけで、ただひたすら目立つことだけしか考えていないような住宅もあります。そんな家には、目をそらせたくなります(思わずこどもの目を隠したくなることはありませんか)。それらの妙な存在感は、古びるにつれてかならず色あせ妙に地域から浮いた家にもなってしまいます。 |
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私見ですが…
一時的な思いつきや何となくの気持ちでつくったデザインは、そのデザインの寿命はかなりはかなくて薄っぺらに感じられます。その形の役割や機能の説明がつくということが、家のデザインのコード(規則)です。特に住宅の外観については、自分の家だから何をやってもいいということでは、街並みはおもちゃ箱と同じです。安くて人目をひくことだけを目的としているような建売住宅、東京発デザインのメーカーハウスならしょうがないかもしれませんが。でも本当は、家族や町の人達に「なるほど」と思ってもらえる何らかの意味付けができ、それがみんなで共有できることが、豊かな暮らしにつながっていくように思います。
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その地に根ざした家の形や色は、コミュニティの仲間の合図です。 あなたの家は、周囲に手を差し伸べていますか?
これも、ひとつの行儀作法。デザインの大切な要素です。 |
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