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居心地のいい住まいは、家事やコミュニケーションやプライバシーがスムーズに確保できる機能や、気温湿度換気などを調節できる機能を持っています。その機能はつまり役割といってもいいでしょうが、それは間取りだけて決まるものではありません。各室の繋がり方や造作や家具の工夫、窓の開け方、部材の色や形など、つまりは家のデザインがその役割を担います。
逆にいうと、すべてのデザインは具体的な居心地の良さのために決められる役回りを持っているともいえます。部分部分が、それぞれ気ままに色や形をしていては、家はあなたにとってかなり使いづらいものになってしまいます。ひょっとしたらカタログハウスのようにうすっぺらでよそよそしいものにもなってしまいます。ここが家づくりのデザインが、絵画や彫刻と違う点なのです。
住宅雑誌等からお気に入りの写真を切り取って集めるのもいいですが、そのデザインをすることでどういう使い方の良さが期待できるのか、少しずつ問いかけてください。そして、あなたの家でひとつのデザインを決めるときには、常にそのデザインの役割を考えてみるようにしてください。
理屈っぽい話は好きでないという方も、その形の意味を言葉にしてみれば、本当にご自分がその形を欲しがっているのかどうかを、セルフテストできます。もし家づくりを筋道立ててお考えになることに賛成してもらえるなら、ほんとうにあなたにあった家づくりのために、やってみてください。 |
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