雨漏りは、屋根材のズレや剥がれ、外壁のひび割れなどの原因が多いです。建物は、建てたら決して動かないように見えますが、実際には地震や台風で揺すられて動きます。いえ微少にはいつも揺れ動いているものです。
また建物は、地震や台風で揺すられて歪んだりするほか、太陽の熱や乾燥によっても部分が動きます。熱膨張や乾燥収縮がこれです。壁や屋根に強く日があたると、その端部に歪みがあつまってひび割れたりします。
「家は堅いものですべての建材が隙間無く整然と納まっている」と思いがちですが、このように実はそれぞれの部材は、互いにせめぎ合っているのです。そのせめぎ合いをあらかじめ考えに入れて、動いても大丈夫なように部分の納まりにすることが、建物の動きが原因となる雨漏りを予防し、長持ちさせる最良の方法です。ただそのような手の込んだ納まりができないときには、防水材や防水シールを使用します(これを業界用語で「シールで逃げる」といいます。正面から取り組まないという含みがあります)。
|