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工事の進み方

工事で失敗しないために、どのように工事が進められるのかを知っておいてください。そうすれば、建主さんとしての押さえどころが見えてきます。
 


工事は、着工準備から始まります。
施工会社では、全体の工事工程をつくって、いつどの下請け業者さんや建設資材を入れればいいかを準備します。木造の場合は、骨組みの加工図を造って大工さんの作業所かプレカット工場で材木の加工が始まります。現場では、敷地内のどの位置に家を建てるのか地縄を張ります。現地にテープなどで目印をつけます。

次に基礎工事です。必要に応じて地盤を掘ったり固めたりして、基礎を造ります。これには土工さんか基礎屋さんが携わります。地盤が弱いときには、基礎を造る前に地盤改良や杭を打つこともあります。
基礎ができたら次は上棟です。この上棟の作業から、大工棟梁が現場での主役になります。出来た基礎の上に土台を敷き、柱を立て、梁を掛け、屋根の骨組みをして最後に棟木を乗せます。
上棟後、屋根をのせて屋根屋さんが屋根を葺きます。棟梁が骨組みを補強したら、窓枠などのサッシュを取り付けてガラスを入れます。その後外壁工事が始まります。

こうして屋根や外壁等の外回りがある程度出来て、雨水から室内が守られるまで工事が進めば、断熱材を入れます。断熱材は専門職が入れることもありますが、大工さんが入れることが多いようです。また設備配管や電気配線も水道屋さんや電気屋さんで進められます。その後、床組(床の骨組み)をして、間仕切り壁を造り、階段を造ります。ここまでくればあとは、床壁天井の下地板を貼り、フローリングを敷き、造作工事(手摺りや幅木や廻り縁、造り付け家具など)です。そして内装下地と造作工事が終われば、大工さんの仕事は終わりです。また中の仕事が進むと同時に、外装も進めます。サイディングの場合はサイディング業者さん、塗り壁の時は左官屋さんです。必要に応じて防水屋さんもやってきます。
中は、いよいよ内装の仕事。キッチンを入れて、クロス屋さんがクロスを貼り、内装屋さんがカーペットや床シートを貼り、タイル屋さんがタイルを貼ります。水道屋さんが設備機器を繋ぎ、電気屋さんがスイッチ、コンセント、照明器具を取り付けます。そして塗装屋さんが塗装して、一番最後に畳屋さんが畳をいれて、カーテン、ブラインドを取り付けて、建物竣工です。
そして引渡前には、美装屋さんが来て全面的に工事の汚れを落とし清掃をして、ついに建物を建主さんに引き渡します。

 
 
工事は、たいへん多くの職人さんの手によります。これらの段取りをつけるのが、現場監督(現場代理人)です。時に注文建築を大工の棟梁に頼めば、棟梁はこの現場監督の役回りをします。工事会社に発注する場合は、大工の棟梁は上棟から造作工事までを担当するだけで、全体の工程は受け持ちません。その時すべての工程の責任を持つのは、現場監督です。

このように家づくりは、結局、個人の力に行き着きます。家づくりは、原子力発電所や超高層ビルの建設プロジェクト委員会のような大仰な体制(?!)が必要なわけではありません。どんなに大手でも、結局のところ、その現場を造る大工さんや現場監督の力で結果を出すことに違いはありません。
ですので、現場の工事を進めるにあたって、彼らの仕事ができるだけスムーズに運ぶよう、工事前の事前の準備の質が、建主さん(業務委託の場合は設計事務所)に問われることになります。どのように造るかは職人さんの力。何を造るかは設計の力です。
 
   

 

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