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設計事務所を使う/使わない
 
家づくりをしようとする人は誰もがみんな、設計事務所を使った方がいいとはいいません。たとえばレストランに行って、あれこれ考えるのは面倒、予算内で満腹になって栄養がつけばいいと思う人もいるでしょう。住宅展示場やパンフレットの家がそのまま気に入れば、それも一案です。決まった商品をマニュアル通りに出されることでも構わなければ、これに異論はありません。

でも、この商品ここを変えたいとか、この工事方法では不安だとか、少し考えたいとか、人と同じはいやだ、いろいろこだわりたいとかお考えの方には、設計事務所をお勧めします。
 
   
設計事務所をご利用になるメリットのうち、まず一つは、つくる前に考えることができること。それもイメージや使い勝手、構造や工法、予算のことなど、広い範囲をあれこれ考えることができます。考える自由を手にすることが出来る、それは最大のメリットです。ハウスメーカーさんや工務店さんでもある程度考えることもできますが、各社それぞれ得意製品や造り方がありますので、その範囲を越えることはできません。それに比べ設計事務所ではいろいろな家や造り方を検討することができます。よく「わが家は三軒目にしてようやく満足」といわれます。でも多くの方が一生に一度のこと。ならば造る前に、できるだけいろいろ考えようとするのは、無駄で遠回りのようでいて、いちばん効率のいい効果的な方法だと思います。
 
   
二つ目
のメリットは、工事の費用や会社を選ぶことができることです。どんな家を建てたいかというあなたの「注文書き」を設計事務所でつくりますと、あなたは、その「注文書き」を手に、いくつかの工事見積をとって比べることができます。これがなければ、注文のベースがないので見積の比べようがありません。工事会社さんや監督さんの人となりを知ってから選ぶというような大切なことも、間に設計事務所が入っていないとなかなかできません。
 
   
そして三つ目は、設計事務所に忙しいあなたに代わって仕事させるということです。家づくりには、いろいろコト細かに情報を集め検討して「注文書き」にまとめること必要です。また注文通りに工事ができているかどうかをチェックすることも重要です。それを、建主さんであるあなたご自身でできれば一番ですが、ふつうは忙しくてできません。そんなあなたに代わって、その仕事の経験を多く持つ設計事務所にさせるのです。それは、営業担当者や大工さんではできません。彼らはあなたの代理ではないからです。
 
 
どんな家づくりでも、造る前にある程度は考え整理し工事の準備をするものです。その大切な仕事を建主さんであるあなたがはっきり意図し、それに時間と費用をかけてするかどうか、ここが設計事務所を使うか、使わないかの分かれ目です。
 
   


設計事務所を使えば、計画段階から竣工引渡まで、建主さんを設計事務所が代理することになります。これを<設計監理>といい、建主さんと設計事務所間の契約を<設計監理業務委託契約>といます。その仕事の種類は、<設計>と<工事監理>に分かれます。<設計>は設計の進み具合に応じて建主さんの希望を設計図書にまとめる仕事で、<工事監理>は工事のときに建主さんの代理として工事会社と折衝し現場をチェックする仕事です。
よく「設計事務所に依頼する」というと個性的なデザインをつくるという一面だけが強調されがちですが、それは結果のひとつにすぎません。設計事務所は本来、設計から工事に係わる建主さんの代理事務を執り行うという仕事の過程でこそ、充分役立てる会社なのです。少なくとも弊社はいわゆる<作品建築家>の会社ではありません。

 
   

 

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